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ローレンツ力のローレンツ不変性

 表題は親父ギャグではありません。同じ人が由来なのです。今回計算がきついですな。符号がミスってたりしたらすいません。注意してください。
/*補足
 速度(vx,vy,vz)=(v1,v2,v3), v2=(vx)2+(vy)2+(vz)2、力(Fx,Fy,Fz)=(F1,F2,F3)を使って4元速度uμ、4元力fμを表すことができた。 u0=c1(v/c)2 ui=vi1(v/c)2 f0=F1v1+F2v2+F3v3c1(v/c)2 fi=Fi1(v/c)2 i=1,2,3
終わり*/
 電場E磁束密度Bがある空間で、速度vで動く電気量qの電荷にはたらく力はローレンツ力といい、 F=q(E+v×B) のように表せる。この式を4元力を使って表してみよう。 まずは第0成分から f0=q{Ev+(v×B)v}c1(v/c)2 v×Bvは垂直なので、(v×B)v=0、4元速度uμを使い、 f0=q(Exvx+Eyvy+Ezvz)c1(v/c)2 f0=q(Ex/c u1+Ey/c u2+Ez/c u3) 4元力の空間成分を求める。 (f1f2f3)=11(v/c)2(F1F2F3) =q1(v/c)2(Ex+vyBzvzByEy+vzBxvxBzEz+vxByvyBx) (f1f2f3)=q(Ex/c u0+Bz u2By u3Ey/c u0Bz u1+Bx u3Ez/c u0+By u1Bxu2) (1)(f0f1f2f3)=q(Ex/c u1+Ey/c u2+Ez/c u3Ex/c u0+Bz u2By u3Ey/c u0Bz u1+Bx u3Ez/c u0+By u1Bxu2) 4元力は この式の一般的なローレンツ変換は容易ではない。今はローレンツ力における電場、磁束密度が特殊相対性原理を満たさない確認がしたいだけなので、いつも通りx軸方向に速度Vで動いうている系にローレンツ変換することを考えよう。全ての成分の計算は大変なので今回はx成分の4元力を計算してみる。 f1=βγf0+γf1 =qγ{Ex/c u0βEx/c u1+(βEy/c+Bz)u2+(βEy/cBy)u3} 逆ローレンツ変換を使うと、u0=γu0+βγu1u1=βγu0+γu1u2,u3は変わらないので、 f1=qγ{Ex/c (γu0+βγu1)βEx/c (βγu0+γu1) +(βEy/c+Bz)u2+(βEy/cBy)u3} =qγ{γ(1β2)Ex/c u0 +(βEy/c+Bz)u2+(βEy/cBy)u3} =q{Ex/c u0+γ(βEy/c+Bz)u2+γ(βEy/cBy)u3} つまり、 Ex:=Ex, Bz:=γ(βEy/c+Bz), By:=γ(βEy/cBy) 特殊相対性原理を満たすためには、電場と磁場が不自然なローレンツ変換をしなくてはならない。そこで、スカラーポテンシャルϕ、ベクトルポテンシャルAを使ってみよう。 B=×A, Ec=ϕc1cAt なので、 (Ex/cEy/cEz/c)=(1cϕx1cAxt1cϕy1cAyt1cϕz1cAzt) (BxByBz)=(AzyAyzAxzAzxAyxAxy) 電磁ベクトルポテンシャルを次のように定義する。 (A0, A1, A2, A3):=(ϕc, Ax, Ay, Az) 4元ベクトルを使いさらに偏微分を/xμ=μと書くことにする、 (Ex/cEy/cEz/c)=(1A00A12A00A23A00A3), (BxByBz)=(2A33A23A11A31A22A1) 一次形式の偏微分を/xμ=μと書くことにする。0=0に注意すると、 (Ex/cEy/cEz/c)=(0A11A00A22A00A33A0), (BxByBz)=(2A33A23A11A31A22A1) これをローレンツ力の(1)式に代入すると、 (1)(f0f1f2f3)=q(Ex/c u1+Ey/c u2+Ez/c u3Ex/c u0+Bz u2By u3Ey/c u0Bz u1+Bx u3Ez/c u0+By u1Bxu2) q((0A11A0)u1+(0A22A0)u2+(0A33A0)u3(0A11A0)u0+(1A22A1)u2(3A11A3)u3(0A22A0)u0(1A22A1)u1+(2A33A2)u3(0A33A0)u0+(3A11A3)u1(2A33A2)u2) uμを一次形式で書くと、規則性が見えてくる。 (f0f1f2f3)= q((0A11A0)u1+(0A22A0)u2+(0A33A0)u3(1A00A1)u0+(1A22A1)u2+(1A33A1)u3(2A00A2)u0+(2A11A2)u1+(2A33A2)u3(3A00A3)u0+(3A11A3)u1+(3A22A3)u2) 0成分に(0A00A0)u0=0、1成分に(1A11A1)u1=0、2成分に(2A22A2)u2=0、3成分に(3A33A3)u3=0を足して縮約を取ると、 (f0f1f2f3)=q((0AννA0)uν(1AννA1)uν(2AννA2)uν(3AννA3)uν) 以上よりローレンツ力は fμ=q(μAννAμ)uν である。ローレンツ力のローレンツ変換は、 fα=q(αAββAα)uβ L μαfμ=q(L μαμAβL νβνAα)uβ これが得たかった式である。L νμは変換後の慣性系の速度Vのみに依存する量なので、 αL νμ=L νμα 微分の中になっても外にあっても好きにして大丈夫だが、電磁ベクトルポテンシャルAμはベクトル場なので、微分と順番を変えることはできない。 この方程式が特殊相対性原理を満たすための電磁ベクトルポテンシャルAμのローレンツ変換はAα=L μαAμである。 L μαfμ=q(L μαμL νβAνL νβνL μαAμ)uβ L μαfμ=L μαq(μAννAμ)L νβuβ uνは一次形式なので逆変換を受ける。L νβuβ=uν L μαfμ=L μαq(μAννAμ)uν fμ=q(μAννAμ)uν 慣性系によらず同じ形を保っているため、特殊相対性原理を満たす。
**電磁ベクトルポテンシャルのローレンツ変換**
ミンコフスキー空間の位置ベクトルxμが、xμ=L νμxνのようにローレンツ変換されるなら、電磁ベクトルポテンシャルAμAμ=L νμAν のようにローレンツ変換される。
**ローレンツ力のローレンツ変換**
 電気量qの電荷が、受けるローレンツ力は4元力fμ、4元速度uμ電磁ポテンシャルAμを使い、 fμ=q(μAννAμ)uν のように表せる。電磁ポテンシャルのローレンツ変換は位置ベクトルxμのローレンツ変換と同様であり、ローレンツ力は慣性系に依らず同じ法則で表せる。
/* 補足
 添え字が1つのみの方程式であれば、特殊相対性原理を満たすかの確認はかんたんである。 fi=p˙i L 0if0+L 1if1+L 2if2+L 3if3 =L 0ip˙0+L 1ip˙1+L 2if2+L 3ip˙3 L 0i(f0p˙0)+L 1i(f1p˙1)+L 2i(f2p˙2)+L 3i(f3p˙3)=0 が成り立つためには、L ji0だから fjp˙j=0 つまり、変換前、変換後で同じ方程式が成り立つ必要がある。 添え字が2つ以上ある方程式の場合も、さっきのようにローレンツ変換できるのだが最低でも16項でてくるので計算が大変である。そこでAiBiがスカラーになるので、AiBi=AjBjのように、座標変換に依らないことを利用しよう。 (iAjjAi)uj =iAjujujjAi 下線を引いたところはローレンツ変換で不変なので、 =L μiμAνuνuννL μiAμ L μifμq=L μi(μAννAμ)uν という方法もある。
終わり*/